琉球大学病院

  • 右  :システム管理室 大川 康治 氏

    中央右:副病院長    平田 哲生 氏

    中央左:システム管理室 新崎 恵士 氏

    左  :沖縄セルラー電話 ビジネス営業部 山内 彪我
  • 現場で求められる機能をスマートフォンに集約 医療DXで沖縄の未来を切り拓く

    琉球大学病院

    導入サービス

事業内容

高度先進医療・医療法人育成事業

2025年1月に移転した新施設を拠点に、沖縄県内唯一の特定機能病院として高度な医療サービスを展開。国際連携や最新技術の導入を通じ、患者の安全と健康を最優先に考えた質の高い医療を提供している。

Webサイト

課題

  • 看護師の場合、タブレットやPHSなど、業務にあたって複数の機器を使用していた。
  • 医師から他の医療機関に電話をする場合、担当者を介して電話をかける必要があった。
  • 外国人の患者さま向けの窓口業務の際、通訳アプリが入った専用端末を取りに行く手間があった。

解決

  • 利用機器がスマートフォン1台に集約され、業務の効率化を実現。
  • クラウド電話帳の導入で直接外部へ電話がかけられるようになり、院内全体で業務効率化と省力化を実感。
  • 各スマートフォンに医療に特化した通訳アプリを入れたことで、スムーズにコミュニケーションが取れるようになった。

琉球大学病院さまインタビュー

琉球大学病院さまの事業内容について

  • 平田 氏:琉球大学病院は沖縄県内で唯一の特定機能病院として、2025年1月に西原町から宜野湾市西普天間へと移転・開院いたしました。離島も含めた地域医療の“最後の砦”としての役割を担い、急性期医療から高度・先進医療まで、多くの診療科と専門医が連携して幅広い医療を提供しています。また、国際医療拠点として沖縄にいらっしゃる海外の方々にも開かれた病院を目指しております。

    私たちの理念は、病める人の立場に立った質の高い医療を提供すること、そして社会に貢献できる優れた医療人を育てていくことです。患者さまにとって安全・安心な「患者中心の医療」を追求するのはもちろんですが、同時に、医療スタッフにとっても働きやすく、やりがいを感じられる職場でありたいと考えております。

    また、DXやICT、AIといった先端技術の導入にも積極的に取り組み、琉球大学大学院の医学研究科と連携し最先端の研究成果を実際の診療に活かすことで、沖縄から次世代の医療を切り拓き、地域医療や医療産業全体の発展にも貢献できればと考えております。

  • 副病院長 平田 哲生 氏

法人向けモバイル(スマートフォン)及び関連サービス導入の経緯

  • システム管理室 新崎 恵士 氏

  • 新崎 氏:移転にあたって、病院の情報システムの構築コンセプトを「医療安全への貢献、患者満足度の向上、業務の効率化、働き方改革の推進、教育研究機関としてのデータ二次利用環境の整備」とし、それらの課題を解決するためのコミュニケーション基盤として、これまで使用していたPHSからスマートフォンへの切り替えが必須となりました。

    キャリア回線を使った内線・外線通話に加えて、ナースコールや電子カルテといった病院の情報システムとの連携、さらには院内チャットの活用も必須要件とし、大幅な利便性の向上を目指しました。

    併せて、端末が増えることによる管理側の負担も考慮して、膨大な数の端末を一元管理できるMDM(※1)や、スタッフや連携医院などの連絡先をクラウド上で共有できる電話帳システムも導入することで運用の効率化を図っています。

    ※1:MDM(エムディーエム)「Mobile Device Management(モバイルデバイス管理)」の略称。
    スマートフォンやタブレット等のモバイル端末を一元管理し、セキュリティポリシーの適用やアプリ配信、リモートロック等の制御が可能。

スマートフォン導入後の活用状況について

  • 平田 氏:現在、診療に携わる医療職の方々を中心に約1,300台のスマートフォンを導入し、院内でのコミュニケーションに活用しております。

    例えば看護師の場合、これまでは業務にあたって複数の機器を使用していましたが、これらの機器がスマートフォン1台に集約されました。ナースコールの通知や電子カルテの閲覧、カメラ機能を使った患者さまのリストバンドとカルテ番号との照合、患部を撮影してその場でカルテへの登録もできるようになり、大幅に利便性が向上しました。

    また、医師から他の医療機関に電話をする機会が多いのですが、クラウド電話帳にあらかじめ電話番号が登録されているので、担当者を介さなくてもスマートフォンで直接電話がかけられるようになりました。院内全体で業務効率化と省力化を実感しています。

  • システム管理室 大川 康治 氏

  • 大川 氏:窓口業務では通訳アプリを活用するシーンも多いです。沖縄は土地柄、外国人の患者さまも多く、英語圏をはじめ、最近ではベトナムやネパールの方もいらっしゃいます。以前は通訳アプリが入ったタブレットで運用しており、該当の端末を取りに行く手間がありましたが、今はそれぞれのスマートフォンに医療に特化した通訳アプリが入っているので、以前と比べてスムーズにコミュニケーションが取れるようになりました。特に救急の現場では、患者さまの安心感にも繋がっているのではないかと思います。

    さらに医薬品・医療機器等のバーコードから添付文書や関連文書を呼び出すアプリを新たに追加するなど、スマートフォン活用の幅を広げています。

    新崎 氏:端末をMDMで管理しているので、誰がどの端末を所有しているか、アプリの利用状況や頻度についても確認でき、資産管理の面でも効果を発揮しています。利用頻度の低い端末を不足している部署へ再配置するなど、状況に応じた柔軟な運用が可能になりました。

    また、端末と病院内のアクセスポイントとの通信履歴を見れば、だいたいの位置が特定できるので、院内に端末を置き忘れてしまった場合もすぐに発見できます。

検討段階から導入、利用開始、導入後のサポートなどで印象に残っているエピソード

  • 新崎 氏:医療現場ならではの制約やセキュリティ要件が多い中で、導入検討段階から運用開始後まで、丁寧にご説明・ご支援いただいた点が印象に残っています。

    電子カルテや院内チャットなど、院内ネットワークへの接続に限定すべき業務やデータの扱いが多い一方で、オンコール待機中の医師への電話連絡も不可欠です。細かくグループ分けをして端末ごとに設定を変えるなど、相談しながら調整を進めていきました。
    現場の運用を踏まえた検証を段階的に進められたことで、大きな混乱なく利用を開始できたと感じています。

    運用開始後も、病院内のある場所で通話が途切れることが頻発した際には、原因の切り分けから改善対応まで迅速に対応いただきました。
    問い合わせ等にも丁寧かつスピーディーに対応いただけるので、安心して運用できています。

平田 氏:入札の段階から非常にいい提案をしていただきましたし、沖縄セルラーさんだからこそ、ここで得たものを今後地元である沖縄に還元してくれるものと期待しています。

琉球大学病院さまの今後の展望について

平田 氏:今回のスマートフォン導入で利便性が大きく向上しましたが、そこからさらに一歩進めて、緊急時以外のスタッフ間コミュニケーションを円滑にするチャット利用の促進や、音声で即座に連携できるインカムアプリの導入などを現在進めているところです。

現場のさまざまな部署からも「このアプリを活用したい」という要望が届いており、導入のみでなく、セキュリティ要件をクリアしながら現場の声に応じた活用を進め、さらなる業務効率化と職場環境の改善につなげていきたいと考えています。

医療用生成AIの活用推進も今後の展望のひとつです。実際に、医師から患者さまへの説明内容を自動でサマライズ・文章化する機能の活用は、記録作成に追われる現場の負担軽減に繋がっています。
医療用生成AIは一般的なAIとは異なり、個人情報を入力しても二次学習に利用されず外部への漏洩も防げる秘匿性の高いシステムを構築しています。

一方で、スマートフォンに多くの機能を集約したことで、電子カルテ入力等の業務がナースコールに中断されるといった課題も見えてきました。用途に応じて複数の端末に機能を切り分けるなど、試行錯誤を積み重ね、より質の高い医療サービスの提供を目指していきたいと考えています。

沖縄セルラー 営業担当者インタビュー

スマートフォン及びその他関連サービス提案の経緯

山内:近年の医療業界では、従来、ナースコールや内線で利用されていたPHSをスマートフォンへ置き換え、業務の効率化を図る動きが加速しています。
琉球大学病院さまにおかれましても、2025年1月の移転を機にスマートフォンの導入を検討されており、弊社からはFMC(※2)やMDM、クラウド電話帳といった周辺サービスを含めたトータルソリューションをご提案してまいりました。

提案に際しては、スマートフォン上で稼働するナースコールやPDA(※3)、院内チャットなどのアプリケーションの動作検証や、運用面の詳細な擦り合わせなど、さまざまな意見交換を重ね、最終的に弊社をご採用いただく運びとなりました。

※2:FMC(エフエムシー)
「Fixed Mobile Convergence(固定・移動通信の融合)」の略称。
院内の固定電話とau携帯電話間の内線通話を実現。

※3:PDA(ピーディーエー)
「Personal Digital Assistant(個人用情報端末)」の略称。
電子カルテの入力や三点認証(薬剤投与や採血などの前に、「患者」「薬剤」「担当看護師」の3つの情報に間違いがないかを確認する作業)など、日々の看護業務に利用される。

沖縄セルラーグループの提供できる価値

  • 沖縄セルラー電話 ビジネス営業部 山内 彪我

  • 山内:沖縄セルラーは県内で唯一、地元に拠点をおく通信キャリアです。
    グループ会社のOTNetとともに、無線・有線どちらも県内最高水準の通信品質をご提供できるのはもちろんのこと、各種ソリューションを組み合わせ、提案から導入、アフターフォローまでをワンストップで提供し、お客さまのニーズに寄り添った迅速・丁寧な対応を心がけてまいります。

取材日:2026年4月20日
※掲載された情報は取材日当時のものです。

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